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ハセガワ 雪風

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祖父のアルバムに収められている駆逐艦雪風・竣工時の雄姿。
プラモデルメーカーの(株)ハセガワより1/350のプラモデルが発売になった
ので製作し、祖父に贈ることにしました。

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まずはマスキングテープで仮組み。パーツの合いを確認します。さすがは最
新のキット!!パーツの合いがが良いので修正などぜずに接着します。ピッ
タリ接着するために接着が完了するまでテープで固定します。昔は無かった
流し込み接着剤というのを使うと簡単に作れました。

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スプレーガンなんて持ってないのでほとんどの塗装を缶スプレーで行いまし
た。組み立ててから塗る場合と塗ってから組み立てるかは自分の技術と照ら
し合せながら判断しなくちゃいけません。この判断が実に難しかったです。

模型店に筆塗り用の軍艦色が品切れ!そこで仕方ないので小さな小さな部品
もクリップで固定して缶スプレーで塗装しました。

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塗装の終わった部品を組み付けていきます。だんだんカタチになってくると
楽しくなってきます。デカールを貼ってついに完成!!

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どうです?模型初心者とは思えないデキでしょう?

偶然にも完成したのは終戦記念日でした。

祖父は7月30日に宮津湾にて僚艦初霜と停泊中に200機近くの米軍機の
攻撃に遭い、壮絶な対空戦闘をしました。狭い湾内では対空回避が難しく初
霜は残念なことに触雷し大破、多数の戦死者を出してしまいます。雪風は無
事だったのですが戦闘が終わると即座に宮津湾を出航し、伊根という小さな
漁港に接岸し、艦に網を被せて樹木で覆いカムフラージュし、機銃の半数を
陸に揚げて陸戦の準備をしているうちに8月15日の終戦を迎えました。

総員で雪風前甲板で玉音放送を拝聴したそうです。このときの祖父の胸中は
「感慨無量なるものがあった」そうです。

完成した雪風は祖父に贈りました。

祖父は今も精力的に戦争体験者として講演活動を展開しております。日本は
戦争に敗れましたが、仲間との厚い団結で雪風は最後まで沈みませんでし
た。雪風は開戦から終戦までほとんど全ての重要な作戦に参加し、そして戦
後も復員船として、また賠償艦として台湾に渡った後も活躍しました。世界
の海軍史でも稀な奇跡の幸運な艦です。
この幸運な雪風を後世に語り継ぐことを至上の歓びとしている祖父はハセガ
ワの雪風発売に大変喜んでおります。

ハセガワさん!素晴らしいキットを開発していただき、ありがとうございま
す!!

ハセガワの常務さんと企画開発部の方が祖父の家を訪れ、駆逐艦雪風”天一
号作戦”が祖父に特別に贈られました。

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最新の考証に基づく、素晴らしいキットです。




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